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小屋倶楽部、バンコクへ行く!
ちいさな小屋☆通信

台湾で(勝手に)結成された小屋倶楽部、今回は、バンコクへ行ってきました。
夕方、バンコクに着き、ホテルからシラパコーン大学でのオープニングにホテルから向かうものの、タクシー3台に「わからない」と乗車拒否。
日本ではあり得ないけど、まあ、マイペンライ?
4台目のタクシーをゲットして、すごい渋滞を抜け、大学の周辺で迷うもののオープニング1時間遅れで、大学裏門に到着。
学生がまだまだたくさんいて、座っておしゃべりしたり、コートでは男子学生がバスケをしていたり。
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守衛さんに、案内状のハガキを見せてギャラリーの場所を聞くと、そこに座っておしゃべりをしていた女子学生のコに「連れってってあげなさい」と。
その子につれられてギャラリーの方へ向かうと、中庭に暗い中にライトアップされたプーケットの大きな犬が見えました。
間近で見ると、プーケットの子供たちとがしがし遊んでいるんだなあと思われるキズがあちこちに。
さわってみるとあったか〜い。タイの気温であったまってる。
このプー犬、かちかちでなくて、意外にやわやわな感じなんですよ。
耳とか特にパコーンって感じです。

やはりオープニングセレモニーは終わってしまっていましたが、ギャラリーはまだまだすごい人であふれてました!
ちょっと前までは、この3倍いたとかいないとか。
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ギャラリーは犬のいる中庭をコの字形に囲んでいる校舎の一つの1階。
ガラスの入口越しにライブドローイングしてるタムくんが見えました。
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プーケット犬を描くタムくん


タム君を横目に見つつ、入り口を入ると、正面には、HPのTOPと同じ、カレンダーのついた切り抜きのタイトルが。
そして文字の上にはキラキラ。
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このキラキラは、まるでちいさな☆通信のカバーからとってきたみたいで、キンキラの王宮や寺院の装飾のタイっぽい!
このキラキラマークは、ロンドン小屋から増えたアイテムだそうで、ロンドンのキラキラは、豊嶋さんの手作りだったそう。ここのキラキラは、タイ製だそうです。
タイ、これ作るの得意そうだよね?

そして、その右手の部屋に、目的の(?)奈良+graf(YNG)小屋はありました!
うーん! ちいさくてかわいい!
ソウルハウスや台北ハウスは、その大きさに「うわーーー」っとなったけど、
この小屋の小ささには、「きゅー」って感じです。

ほんとうに、ちいさな小屋!
家でも、街でもなくて、街外れにぽつんと建ってそうな小屋でした。
もちろん、奈良さんが住んでいそうな。
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白い小屋の上にはTriplets Sisters? あの3人のコたちの看板が。


左側に、茶色のほそーい観音開きの扉があって、その細さが、タイっぽい!
小屋の右側の外壁は、白。扉のついている側は茶色の地に、ところどころに白と水色(みどり?)。色といい、廃材といい、小屋マニアとしてはわくわく。
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扉を入ると、廊下になっていて、天井には見慣れた裸電球が。
またしても小屋マニアにははずせないツボ!
廊下の板は、幅広、テラテラのフローリング。(ちなみに屋根は、さびさびのトタン)
そして正面に小さなペインティングとキラキラが!
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ペインティングのサインの日付けはタイ暦!

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そして右に曲がると、ドローイング部屋になっていました。
ドローイング部屋は、木の手すりで区切られた、でも通路と床の高さが同じ高さの部屋でした。
この手すりが、また、なぜかタイっぽいです。
そろばんの玉が並んだみたいな細工の手すりで、色は塗られてなくて、茶色の木のまま。
ニスを塗ったら、ものすごく吸い込みそう。
作業机も、濃いめの色のベニヤ(安そうな)板でした。
(今回は、とってもいい廃材が手に入れられたそう。by. grafアオヤン談)

中に入ってタイだ!と思ったのは、なんと、窓に網戸が張られていること!
でも、いつものとおりのすき間だらけの廃材小屋だから、虫が入って来ること、99%間違いなし!
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正面には、130cmくらいの正方形に近い大きさの、片目がばんそこのコの絵が一枚ばばーんと貼られてあって(もちろん画びょうで…)、左右の壁には小物や、ドローイングが。
その小物たちの中には、見覚えのあるものや、現地の露天で買ったのかな?と思われる小さな仏像やミラーボールも。
部屋の机側には、網戸の張られた横長の細い窓。
跳ね上げ式の窓(鎧戸)が上がっていたけど、夜になったら閉めるのかなあ。
廊下からの出口は、なんと1m程の高さしかない、観音開きの茶色い小さな扉。
そこにはタイ語で何か文字が。
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頭ぶつけるから『危険!』とか書いてあるのかなあ?『ばいばい』かなあ?『サンキュー』?


絵の向かいにあたるところには大きな格子の窓があって(開きます!)、その横にクーラーの室外機置き場?と思うような茶色の木で作られた出っ張りが。
人がたくさん集まっていて、何かと思ったら、モニターが入っていて、A to Zへの道?DVD(ボランティア説明会で流されたという映像)が流れていました。
日本語わからないと思うけど、タイ人の人たちは、一生懸命見ていましたよ。
でも、これ、自然にリピートしたりしなかったり。
ま、ここも、マイペンライ〜。
ソイ・サバーイ?
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翌日、閉館30分前には、すっかり電源が落ちてました(笑)


入り口から小屋の周りには、地元の小学生が作った犬と、シラパコーン大学の学生が作ったという犬小屋がたくさん置かれていました。
青い犬? 赤い犬?
小屋?(笑)
みんなうますぎ!
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2階建て〜。AtoZのこころ!


ところで、ドローイングルームには恒例?となったライブドローイング、ここでもありました。
正面の大きな絵の位置を直していた奈良さんが、突然色鉛筆を持って、部屋を吟味しはじめ、左側の白い壁にさらさらと描き、3分ほどでフィニッシュ!
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できあがり!


この時点で、すでに9時。
オープニングはそろそろおしまいでした。
外に出ると、大きな月が。
暑いタイももうすぐ満月でした。
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ところで、今回の展示は、3カ所の会場に、奈良さんの作品が展示されています。
別会場rajataに置かれている、小さなプーケット犬とその小屋は、タイ小屋と同じ廃材を使っていて、中は白ペンキ塗り仕様。
この犬は、プーケット犬の原型で、脚やしっぽには、実際の高さの線や数字が書いてありました。
(足の甲には50(cm?))
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大きく見えるけど


このrajataの展示スペースは、白の壁に、水色の扉の小さな小屋のような、バンガロー?のようなアトリエが何軒か集まっているかわいいスペース。
家は高床式になっていて、もちろんクーラーとかなくて、窓は開けっ放しで、 植物が日本の10倍くらい大きくて、ずっとぼーっとしていたいような(しちゃいそうな?)場所。
大学からはチャオプラヤ川を船で上流に5つ目で、船着き場から男子の足で172歩?
移動がすごく楽しかった!
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実はこんな大きさ〜

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舟付き場の屋根の上に、何かこわいものが!


もう一つの『Nightwalker』が展示されているスペースは、街はずれのおしゃれさんが集まるカフェバーのようなレストラン。
2階へ上る踊り場の壁に、夜になったら歩き出しそうに展示されていました。
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今回の展示はあちこちに散らばってて、船に乗ったり、電車に乗ったり、途中で屋台に寄ったりと、移動の間も楽しさてんこ盛り。
A to Zもこんな感じに小屋から小屋へと渡り歩けるのかと思うと、目が回りそうにわくわくです!

おまけ。
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大学にいたりす。でかい。

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ドクター×2

写真と文・qz+ma
# by AtoZ_reporter | 2006-02-17 02:35 | ★各地の展覧会リポート
「束の間美術館ソイサバーイ」展報告2
1からのつづきです。
「束の間美術館ソイサバーイ」展は、シラパコーン大学ギャラリー以外に3つの展示会場があり、それぞれの場所を探してバンコクの街を彷徨うのも、大きな楽しみのひとつでした。
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このチラシの裏が地図になっています。スタンプラリーもありました。


民家のようなくつろぎスペース、Rajata会場へ

シラパコーン大学からはそう遠くないラジャタ会場は、民家の建ち並ぶエリアにありました。ワークショップや展示などで使われるアートスペースだそうで、いい感じに使い込まれた木造建て三棟から構成されています。

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中央の水色に塗られた棟がメインの展示会場。人を安心させる趣があります。


窓から気持ちのいい風が入る(蚊もいっぱい入る!)空間に、作品が点在し、ここにミニミニ奈良美智+graf小屋もありました。
自宅にいるようにくつろいだ空気が流れていて、そこに居るだけで、タイのゆっくりした時間の中に引き込まれてしまいます。美術館とはまた違う、アートと日常が自然に解け合う希有な場所。こんなところが近くにあれば、毎日通ってしまうのに!ていうか、住みたいぞ。

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スワン・ライマネーさんは、タイ式マッサージを指導。観客同士で治療しあいます。

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細木由範さんの樹の幹の彫刻。キノコのように生えてきた?


夜のアートスペース、Pla Dib会場へ

都心のサイアムあたりまでいったん出て、電車に乗ってアリー駅へ。路地裏の熱気がうずまく町中から一転、豪邸の建ち並ぶハイソなエリアをてくてく歩き、ナイトスポットのプラ・ディブへ。気負わない家具や空間のデザインがセンスよく、タイのgrafのような(?)落ち着ける場所です。日中は開いていませんが、展示を特別に見せていただきました。一階はライブ会場とバーで、その二階が展示会場になっていました。
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プラ・ディブ会場の外観

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階段ホールに奈良美智さんの「Nightwalker」が展示。中央がSutee Kunavichayanontさん「タイの摩天楼」、右が伊藤利江さんの「flower」。

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左から、イーリー・キシモトさん、Ambient TV.NETさん、Podさんの作品。

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お風呂場を使ったPhilippe Laleuさん、Porntaweesak Rimsakulさんの展示。他の部屋には都築響一さんの秘宝館写真もありました。

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アシスタント・キュレーターのケイトさんが作業中でした


Ruen Nuad会場でマッサージ!

電車のサラディーン駅から、道沿いで野菜や揚げ物、汁物を売る屋台の美味しそうな香りをくぐりぬけ、お洒落なレストランに隣接する、二階建てのマッサージ屋さんへ。
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飾られているのはSutee Kunavichayanontの一点のみ。あれれ?
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西洋人の紳士がムエタイ選手に踏まれて(揉まれて?)います。


でも、せっかくここまで来たのだからと、フット・マッサージを受けていくことにしました。1時間でたった1000円弱。強すぎない適度なマッサージをゆるゆる受けていると、頭が覚醒したりまどろんだり、いつのまにか夢見心地に……旅の疲れも落ちていきます。
タイにおいてはマッサージは宗教的意味合いもあると聞いたことがありますが、ここでマッサージを受けることも、展覧会の意図のひとつだったのかもしれません。さらには、道すがら屋台でご飯を食べたり、暑い街の雑踏で人々の生活を感じることも、展覧会の一部なんじゃないかと思えてきます。すべてがソイサバーイ。街全体が展覧会に見えてきました。
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古い建物をリノベしたマッサージ屋さんの二階は、くつろげるベランダ・スペース。

マッサージ屋さんは、よく見ると民家を改築した雰囲気のある造りで、廃材を上手く利用しているところなど、A to Zの小屋の風情ととてもよく似ていました。
そう思って街を歩くと、バンコクには「A to Zな」建物がいっぱいあります。もとの造りがわからないほど手が加えられたつぎはぎの家や、おんぼろだけど愛嬌のある小屋も、新しい規格品の建物にはない、生活の温もりや人の生きる力に満ちています。
じつは、バンコクに建った奈良+grafの小屋が、あまりにもこの土地に馴染んで見えることが最初は不思議でしたが、その理由が少しだけわかったような気がしました。タイには、A to Zの精神がごく自然な形で、日常の中に息づいているのです。いや、残っているというべきでしょうか。
そしてそれは、以前、弘前の煉瓦倉庫に建つ小屋を見たときに感じた感覚にも近いものでした。

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チャオプラヤ川の船着き場も「A to Z」に見えてくる!


シンハー・ビールで一服しながら、ある人がポロリと言った言葉が印象に残りました。
「A to Zは、奈良さんや豊嶋さんが世界中を旅して見て、感じたことが、小屋という形で表現されているんじゃないかな・・」。
そんな旅の感覚を追体験できたサバーイなバンコク紀行は、いつまでも余韻を残したのでした。
(文・写真=宮村周子)

*「束の間美術館ソイサバーイ」展のHPはこちら
# by AtoZ_reporter | 2006-02-16 14:56 | ★各地の展覧会リポート
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展覧会プレートはジョナサン・バーンブルックデザイン!


文化遊牧民の澤文也さんがキュレーター

タイのバンコクで、2月11日〜17日までの一週間開催されるグループ展「束の間美術館ソイサバーイ」。奈良美智+grafが参加したこの展覧会は、澤文也さんとgrafの豊嶋秀樹さんの共同キュレーションで実現しました。
澤さんは、大阪にいたかと思えば、次はロンドン、そして台北、インドetc.と、世界各地を旅して回る、神出鬼没の不思議な方です。肩書きは「記録人」とよくされていますが、様々な企画を手がけるほかに、執筆、翻訳、写真家等々、実に多彩な顔をお持ちで、なによりその交友関係の広さは驚くばかり。新しくて面白いことをしている人達を誰よりも早くキャッチし、口コミや展覧会や記事を通じて紹介してくださいます。
そんな澤さんは、じつは奈良さんとgrafとを最初に引き合わせたキイ・パーソンでもあります。2003年にgraf media gmで開催されたグループ展「my room somehow somewhere」に奈良さんが参加したのが事の発端。同展は、気の合う仲間の活動を自室でくつろぐようにして紹介したアットホームな企画で、そのコンセプト自体が、自分達のhomeにこだわる「A to Z」展のスピリットと共鳴しています。そのあたりの経緯は、ソイサバーイ展HPにあるご挨拶文に詳しいです。

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澤文也さんと奈良美智さん。じつはトラックの荷台で風に吹かれています。


さて、澤さん今イチオシのタイのアートシーンを紹介する展覧会は、2004年にやはりgraf media gmで「8月のタイ: welcome to soi sabai」という名で開催されました。これがさらに熟成し、日本や世界各国からのアーティストも多数参加して、タイ本国で実現したのが、今回の「束の間美術館ソイサバーイ」です。4会場を使い、29組のアーティストが参加。ソイサバーイとは、「気持ちのいい路地」という意味だそうです。
バンコクにはどんなサイサバーイが待っているのでしょうか?

メイン会場シラパコーン大学ギャラリーでオープニング!

奈良美智+grafの建てた小屋の詳細については、別のリポートをご覧いただくとして、ここでは展覧会の全体をざっくりと報告していきます。

まずは、2月9日の夕方6時から開催された展覧会オープニング。日中は30度を超すバンコクですが、夕方に日が陰ると少しだけ過ごしやすくなります。王宮前広場に隣接したシラパコーン大学のギャラリーへ向かうと、プーケットから運ばれてきた奈良さんの犬「Your Dog in Phuket」を囲み、式典が始まっていました。

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出品作家たちがご挨拶。中央のピンクのTシャツの人が豊嶋さん。


座席で目が留まったのは、手作りの犬を大事そうに抱えた小学生の姿。実は彼らは、展覧会の一環として行われたワークショップに参加した地元の子供達で、学校帰りの時間を使って、奈良さんの犬の絵を見ながら彫刻をつくりました。そして、それぞれの犬の名だけを聞いて、建築学部の学生が廃材で犬小屋を作成。オープンの日にお互いの初披露となったそうです。なんだか心温まるサプライズ・ストーリー!

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花柄制服シャツの子供達は自作の犬を手に。

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彼の犬にはこんな家が待っていました!

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自分の家をもった子犬達。どれもかわいい!


シラパコーン大学はイタリア人彫刻家のシルパが創設した美術大学で、大学の校歌は小節の利いた「サンタ・ルチア」(!)なんだそうです。
オープニングの夜はとにかくたくさんの学生や来場者で大にぎわいでした。
展示に使われたギャラリーは大部屋二室と小部屋二室からなる立派なスペースで、奈良+grafの小屋は右手の奥まった一室を使用。サイズは小ぶりながら、これまでの技の粋とタイの息吹が込められた力作でした。

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日本でも人気のウィスット・ポンニミットさんはエントランスの壁に来場者の似顔絵をライブ・ドローイング。

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子供達に大人気だったAamu Song(Anteeksi)さんの着られるアート。祭事用と日常用と二種類。

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犬は展覧会の隠しテーマ。違う犬種になれる犬用着ぐるみに爆笑。Peng Hung-Chihさん作。

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ポール・デイヴィスさんのドローイング・インスタレーション。

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思わず笑っちゃう、梅佳代さんの写真シリーズ。

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グッピーの水槽やジオラマでコンロを改造。映像と組み合わせた作品。


このほか、米田知子、Mai Hofstad Gunnes、映像ルームではコーネリアス+辻川幸一郎といった皆さんが作品を発表。世界最速のアート展はなんだかユーモラスで身近で、居心地がよくて、いつまでも会場にとどまりたくなりました。(2に続く
(文・写真=宮村周子)

*「束の間美術館ソイサバーイ」展のHPはこちら
>>報告記事2へ
>>小屋倶楽部のバンコク記事へ
# by AtoZ_reporter | 2006-02-16 14:35 | ★各地の展覧会リポート




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