カテゴリ:☆A to Z cafe情報( 4 )
2/25、AtoZ公式記者発表リポート
記:2006年2月25日(土)16:00〜17:00 @A to Z cafe 東京・表参道

 都内では初めて開かれた公式記者発表会。会場はA to Z cafe。A to Z Projectを発信するのにこれほどぴったりの場所は他にない。奈良+grafの創ってきたもの、目指している世界がそこにあるのだから。

 A to Z cafeは、とあるトークの席で奈良と豊嶋が「東京にカフェのようなかたちで小屋ができたらいいなあ」と話していたのを、オーナーのrav co., ltdが聞き、実現に至ったという。中央には小屋が建てられ、中に奈良のドローイング部屋が。タイから戻ってきたばかりの新作も展示されている。椅子やテーブルは中古品でさまざまなものを集めてきたという。てるてる坊主が下げられていたり、部屋全体がフレンドリーな雰囲気に包まれている。

f0041819_14502114.jpg
記者発表には大勢の関係者が来場。


 メジャーな全国紙の記者を含め、40名近いプレス関係者を迎えて発表会は始まった。
まず実行委員会の大川会長のあいさつとプロジェクトの説明。

「展覧会というよりプロジェクトであり、プロセスが大事」という言葉が印象的だ。作品を一定期間展示して終わり、というのではない。場を作るところから始まり、大勢の人が関わって、アーティストたちと一緒に、A to Zという街並みを作るという、従来の「展覧会」の概念からはみ出したプロジェクトであることがよくわかる。

 2003年12月から始まった奈良美智とgrafのコラボレーションがこの7月29日に結実する。その舞台を我々みんなで作っているのだという自負と、静かな高揚感が伝わってきた。
 ただ、出資金はどのくらい集まっているのか?との質問に、300万円という答えだったのが、資金集めの出足が鈍いようで気になった。

f0041819_14494551.jpg
A to Z企画について語る広報担当の原久子さん。その左が大川会長と小杉副委員長。


 続いて広報担当の原さんから、A to Z cafeのメニューを兼ねたA to Z journal vol.1が紹介される。世界地図の中にマークされた、A to Z Projectの足跡を見ると、そうか、このプロジェクトは旅でもあるんだ、と思う。

 次に東北新社制作のドキュメントDVDテスト版が流される。
 東北新社はA to Z Projectをずっと追いかけている。映画「NARA」として今年秋から上映される予定だという(先行上映は青森県立美術館にて)。アーティストのドキュメント映画は数多くあるが、単にアーティストの創作というのではないA to Zがどのように記録され、映画化されるのか非常に楽しみである。
 さて今回上映されたテスト版では奈良とgrafの豊嶋が熱い思いを語っている。
奈良「自分を見失わないように」
豊嶋「命かけてる」
 彼らの言葉に、いやが上にも高まる期待。同じ吉井酒造煉瓦倉庫で開催された奈良の展覧会<I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.>(2002年)と<From the Depth of My Drawer>(2005年)の様子もフィーチャーされている。弘前にふたたび、そして新たに結集する同志たちがこれから迎える日々に、思いを馳せる。

f0041819_1450616.jpg
熱く語る奈良(右)と豊嶋両氏。


 そして主役の奈良、grafの豊嶋にマイクが渡される。
 まず、奈良とgrafの出会いからスタートしたプロジェクトの経緯、そして構想について(具体的なことはこれから決まっていくようだが)、2人それぞれの視点から語られた。(*2人の発言部分についてはひとつ前のエントリでの再録をご覧ください。)

 奈良はスライドショウのように、画像をいろいろ見せてくれた。中には7月13日に開館する青森県立美術館の常設展示作品「あおもり犬」(高さ9メートル弱)もあった。

 短い時間の中、簡潔だが、飾らない言葉で真摯に語るふたりを見ていると、A to Zというプロジェクトが始まったのは必然だったように思えてきた。いわば学園祭のノリで、みんなでいい汗かこうという青春物語。実際には三十代、四十代の彼らが学園祭?青春物語?と思う人もいるかもしれない。でもそれをあえて「命がけで」やるからこそ、大勢の人たちの心を動かすことができるのではないだろうか。
 アーティストたちの「夢」から始まったプロジェクトが、みんなの「夢」になっていく。この記者発表会もそのプロセスのひとつ。「完成図がイメージしづらいからこそ僕らも楽しみ」という言葉に、このプロジェクトが前例のないものだということを実感する。それはプレス関係者たちにも、じゅうぶんに伝わったと思う。

 記者発表会終了後は、奈良と豊嶋がcafeの中の小屋の前と中でポーズをとりフォトセッション。

f0041819_14505748.jpg
ふたりは小屋の中です。


f0041819_14512134.jpg
カフェの小屋もどんどん展示が変わります。タイ小屋からやってきた大作も床に設置。


 そして18時からはA to Z cafeのオープニングパーティーが始まった。
どんどん集まってくる人、人、人…。21時くらいから、奈良DJによるスライドショウが始まる。各地のA to Z Projectオープニングで披露されてきたスライドショウだが、少しバージョンアップ(?)されている。最新のプロジェクト、タイでの展覧会の様子も映されて興味深い。夜が更けるごとにヒートアップし、奈良によるDJも夜明け近くまで続いたという。
 春の訪れとともに、A to Z集大成に向けて、熱い日々が始まった。
(文=児島やよい)

f0041819_14514548.jpg
続くパーティに詰めかけたお客様方。すごい数!

f0041819_1452672.jpg
タイ、ロンドンと連戦で小屋づくりに励んできた制作チームの皆さん。左からDr.、コニタン、青やんの三氏。

f0041819_14522569.jpg
アーティストの福井篤さん(左)と川島秀明さんもご来場。

f0041819_14523950.jpg
A to Zにも参加する写真家、川内倫子さん。

f0041819_1453454.jpg
奈良さんとはコラボレーション・ペインティングもしたアーティストの杉戸洋さんが駆けつけました。

f0041819_14535816.jpg
ファンの方がカフェのためにAからZまでのパッチワーク・クッションを手作りしてくださいました!右が作者の方です。

f0041819_14541358.jpg
奈良Tを着た小さなギャルズもご来場。
f0041819_14544084.jpg
ノリノリの奈良VJ&DJで、会場は大盛り上がりでした!
f0041819_14545487.jpg
表参道ヒルズで発売中の奈良design「グミガール」のパッケージをかぶったご機嫌なファンの方を発見(笑)。
[PR]
by AtoZ_reporter | 2006-03-13 14:38 | ☆A to Z cafe情報
2/25、A to Z cafe記者発表でのアーティスト・トーク全再録!
2月25日、A to Z cafeのオープンを記念し、記者発表が開催されました。
A to Z実行委員会からの「A to Z」展企画説明に続けて、カフェの会場プロデュースを行った奈良美智さんgrafの豊嶋秀樹さんによるトーク・ショウが行われました。
壮大なA to Z計画の発端と経緯、そして目指す方向性が存分に語られた充実の内容を再録いたします。

f0041819_23175837.jpg
息の合ったコラボレーションを続けている奈良美智(右)と豊嶋秀樹の両氏。


■A to Zへ至るまでの道のり

奈良美智
 このA toZ構想というのは、実はたいそうなコンセプトがあって始めたわけじゃなくて、ほんのたわいない話から始まったものなんです。
 最初に僕と豊嶋君が出会って、大阪のgrafのgmで<S.M.L.>っていう展覧会をしたんです。ただ展覧会をするんじゃなくて、なにか一緒にできないかというので、じゃあ、小屋を3つつくろうと。grafはもともと家具が有名だけど、隣に工房があって、材木でいろいろできるんですよ。で、こんな感じに大中小の小屋をつくりたいって、簡単な図を描いたんですね。「こんな感じです」って(笑)子供が描いたみたいに、ミリとかセンチとか関係ない、こんな感じっていう図をgrafに渡して、作業がはじまって、「奈良さんはこういう風に指示したけど、ここはこういうほうがいいんじゃないか」というようなやりとりがあって。それを聞いて、なるほどなあと。それはまったく自分が気づかなかったことで、自分のやりたいことにさらにプラスになることでした。そんな感じで、小屋ができあがって。それが一番最初の僕たちのコラボレーション。
 次に横浜美術館の写真のグループ展<ノンセクト・ラディカル>に招待されて、アフガニスタンで撮った写真を出して欲しいと言われたのですが、僕は本格的に写真を勉強したこともなくて、ずっと趣味でやってきて、それを見せることになってすごい不安を感じていました。じゃあ、自分が撮っていたときの状況を再現すればいいんだと思ったときに、そうだ、grafに小屋をつくってもらおうと。そのときも、廃材を使いました。それは中には入れないようにして、アフガニスタンの絨毯を敷いて、見る人は窓の外からしか見られない。それによって、僕はアフガニスタンで生まれ育ったわけではない、旅行者でしかない視線をつくりだそうとしたんです。
 その頃、台湾からも展覧会のオファーが来ていて、制作が間に合わずにいたので断ろうとしていたんですが、grafと組んでならできると思って・・・。

豊嶋秀樹
 それで話をしていた二週間後ぐらいに、実際に台湾に行って、材料は現地で手に入るものをどう上手く使ってつくるかと。台湾ではフォークリフトで荷物を運ぶ時に使うパレットの使い古されたのが、山のようにたまってる空き地があって、それを使って小屋をつくりました。

奈良
 その頃から現地のボランティアという人たちとの関わりも始まりました。そのときにはじめて、こういうのをずっとやっていきたいと思った。いままでいろんな美術館やギャラリーで展覧会をしてきましたけど、そこで関わるプロの人たちのなかには、本当にそれをやりたくて、僕の展覧会の仕事をしているのかというとそうじゃない人達もいる。でもこっちはその場所で一生懸命やるわけで、時間になると、「じゃあ」って帰っていく人たちを見て、なんか不思議な、変な気持ちになったんです。上手く言えないけど。それが、ボランティアの人達と会って、彼らは、本業があって、限られた時間しかできない。プロの人達より短い時間かもしれない。でも、無償でつくりあげたい。そういう台湾の人たちと出会って、その楽しみみたいな、同じやる気をもった人たちとつくり上げる、それを完成したときの喜びというのが、ただ単に、いい作品ができたとか、いいものができたとかじゃない、大きなものだった。それは他の人にはわからない、自分たちしかわからない、もしかしてちっぽけな世界だけで完結しているものかもしれない。でも、どうせいつか死んじゃうんだから、その前に、そういう思いをたくさんして死にたいなあって(笑)。
 もともと<S.M.L.>の時も、初めて出会った豊嶋君と、毎晩仕事が終わって、ビールを飲みながら、あーでもない、こーでもないって、全然美術と関係ないくだらない話をしていて、「AとかBとかZとかつくったらいいんじゃない?」って言ってたんですよ。それが台北あたりから、急に現実味をおびてきて、もしかしたらできるんじゃないかと思い始めた。それは、2002年に弘前でやった展覧会<I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.>のことがあったから。そのときもボランティアの人たちが参加してくれて、ほんとにやりたい人だけが集まってできた。これが組み合わさったら、ほんとにできるんじゃないかって、思ったんですよ。

■A to Z展の構想とは?

奈良
 構想自体は、はっきりとは決まってないです。ただ、自分の脳味噌の中の全てを出したい。A to Zという街並みをつくるんですが、それが自分の脳味噌の皺と皺の間の路地みたいになってて、あるところは本当に幼少の思い出で固められた、初期の作品が並んだり、あるいはそれをつくっていたときの環境があったり、LPレコードジャケットだけで壁が覆われた部屋とか、作品自体が生まれた環境を、言葉じゃなくて、もので見せたい。もちろん、小屋の大きさは全部違うだろうし、もしかしたら入口が小さいものもあるだろうし、檻みたいになってるものもあるだろうし、いろいろ考えています。そのなかで、自分が出会ってきた友達というか、アーティストたち、写真家や彫刻家とか、彼らの作品もそれぞれの僕の考える小屋みたいなものを、豊嶋君と話し合って、展示空間をつくっていきたい。すごく漠然としてて、絶対イメージしづらいと思う。でも、イメージしづらいから、何が出来るか、僕らは楽しみなんです。

.
f0041819_23163714.jpg
語る豊嶋氏。この後、奈良ファンとして知られる大物ハリウッド・スターが来場するという嬉しいハプニングが!!


豊嶋
 grafそのものがまず、コラボレーションから始まっていて、全員がものをつくるうえで興味をもてるものをつくっている。音楽も、デザインもアートも食べるものも好きだし、生活というものを楽しみたい、扱いたいんだ、ということに気づいたんです。アートというのは、僕のなかでは、生活から切り離された非日常のものというよりは、それをとおりぬけて、また日常がさらに楽しくなると言うか、豊かになる、そういう返ってくるような、円を描いているようなものとして受け止めたいなと思っているんですけど、A to Zは、まさにそういうものとしてあります。こういう小屋って、どこかに行ったらあるかもしれないし、似たやつもあるかもしれない。でも、実際に人がそこに入ったり、座ったりすることで、それぞれの人の経験とか、物語とか、記憶とかが、またわきあがってきて、新しい物語がそこから生まれてくるような、舞台みたいなイメージでつくっています。
 僕らがつくり終わった時点というのは、まだまだ住人のいない家みたいな、そういう感じなんですけど、だいたい出来上がるかなっていうところで奈良さんが入ってきて、実際ここのように、ばーと展示していく。そうするといきなり賑やかになってきて、その街に急に電気もついて、血が通ってくる。住人の色とか匂いとか出てくる。今までは、単体の家をつくっていって、そこに奈良さんの物語が流れたりするんですけど、A to Zの場合、もう少し大きくて、この家を建てようじゃなくて、街をつくろうという勢いなんで、もっともっといろんな物語が流れる場所になるんじゃないかなと予想します。それは当然、奈良さんの世界の物語は、主軸にはなってるかもしれないけど、そこにかかわってもらえるアーティストの物語であったり、grafの物語であったり、一緒に参加してもらったボランティア・スタッフたちの物語であったり、見に来てくれた人たちの物語であったり、そういういろんな人の物語を受け入れて作りだしていけるような街になるんじゃないかなというふうに予想しています。
 それも僕の視点から見ると、grafというのは大きな意味で環境だと言っているんですけど、A to Zという街に行ってみて、また自分の住んでいる街に、東京や大阪とか弘前とか、自分の日常生活に戻ったときにそれがまたより素敵に思えるような街になればいいなと思っています。
 あと、奈良さんとのコラボレーションについて。grafがひとつのコラボレーションみたいなものなので、仮にgraf村みたいなものがあったとして、そこでみんながものをつくっているんですけど、そこに奈良さんが来て一緒にものをつくろう、という感じです。最近コラボレーションみたいなものがすごく話題になっていますけど、僕たちは新しいことをやっている気がしなくて、どちらかといえば、古い、村社会のやり方みたいに思っています。今は都会のオフィスビルの中では細分化された仕事、分業がなされていると思うんですけど、田舎のほうだと、火事があったらみんなで火を消さないといけないし、台風がきたらみんなで守らないといけない。たぶん、生きていくための術みたいなものがあって、新しいことというよりも、昔からやってきたことを普通に今やってるというふうにしか思ってないです。

■A to Z cafeの空間づくり

豊嶋
 奈良さんと僕がとあるトークの席で、東京にカフェみたいな形で小屋ができたらいいなあと話していたら、それに興味をもってくれたravさんと一緒にカフェをやることになりました。基本的にお店として営業しています。参加していた横浜トリエンナーレ2005が終わった時期に設営が開始になったので、結構そこから材料をもらってきています。自分たちの小屋の材料じゃなくて、他の人たちの展示ブースで使っていた材料が大量のゴミになっていたので、それをはがしてもらってきたりとか。それと、ここのカフェの小屋は古びた小屋になっていますが、ある知人の方の実家が近所にあって、タイミングよく取り壊しになったので、自分たちで行って、解体して、窓ガラスとか通風口とか、外壁材とかもらってきてつくってます。人が本当に住んでいた家の材料をもらってきたんです。使っている場所は全然違うけれどね。
 カフェであるということと、美術館との違いは、僕的には違いは全然なくて、grafでレストランをつくったときに思ったことがあるんですけど、レストランもひとつの環境をつくって、パフォーマンスのようにシェフが料理をつくって、社会参加型みたいにお客さんがご飯を食べる。そこでいい会話をしたりとか、その時間を楽しむってことって、僕らがつくっている作品とすごい似通っているなあと思ったことがあった。カフェにあるほうがより生活に近いところで体験できるから、本当はこっちのほうがいいのかなと思ったり。
 お店で使われている家具も新品じゃありません。いろいろなところから実は入手していて、ひとつは奈良さんが今住んでいる家の近くにお店があって、そこがいい感じだったのでいくつか買ったりとか、grafの小屋を一緒に手伝ってもらっている青やんというメンバーの、昔の友達が実は家具屋をやっていて、そこからいくつか買ったり。昔僕が家具の修理のアルバイトをしたことがあるんですけど、そこから買ったものとか、ここの家の部品をもらいにいったとき、一緒に家具をもらってきたりとか、そのへんで拾ってきたりとか。grafの家具は少しだけありますが、中古の、ユーズドgrafをわざわざ集めました。結構それが大変だったんですが、方々で使われている家具を新しいのと交換してもらって、こっちにもってきました。

■それぞれにとってのA to Z

記者からの質問がありました。プロモーション映像中で出てきた「自分を見失わないように」という奈良さんの発言の意味について。

奈良
 人間って誰でもそうだと思うんですけど、心の中に、どうしてもこれだけはひけないっていう強いところと、どうしてもひかれちゃうっていう弱いところとふたつあると思うんですよ。たとえば今回、東北新社さんが記録映像を撮っていますが、いままでそういう依頼は全部断っていました。なぜかというと、自分の目的は被写体になることじゃないから。今回ひきうけたのは、これが共同体的なものだから。自分の仕事をする自分と、一人間としてテレビに出たいとか、メディアに載ってみたいという子供のような自分がいるんですよ。知名度が出るにつれて、取材がかならずあって、みんなきてくれる。作品が評価されるにつれて、それが普通みたいに感じられて、正直に言うと、こんなにがんばったのに記事が全然のらないなと思う自分もいる。でも最初のころは、ほんの5行くらい記事が載っただけで5冊くらい買っちゃう自分がいた。そういうことを忘れちゃいけないと。いつも普通に電車に乗って暮らしてるけど、普段の生活ができなくなったら、才能が枯れちゃうんじゃないか、っていう不安です。いつも豊嶋君とも最終的に酔っぱらってベロベロになって出る言葉は、初心。どんなに汚れていっても、初心さえもっていれば、ちょっと磨けばまた光るんじゃないか。自分で汚れを払いのけられなくても、払ってくれる友人やボランティアの人たちがいる。でも、一緒につくってる人たちに流されてもいけないと思うんですよ。感謝してるし、一緒につくりあげようと思っているけど、お願いしてやるものでもないし、ありがとうといってるけど、お互いにつくり上げるんだから、ありがとうというのはお互いに言う言葉で、きっと本当は、見にきた一般のオーディエンスがありがとうって言ってくれたら、きっと成功なんだろうな。・・・というような普通の意味です。
 ちなみに、横浜トリエンナーレ2005では、武蔵美の彫刻科の学生に頼んでボランティアを募集したんです。いろんな美大を回って募集しようとしたら、最初に訪ねた武蔵美で充分確保できました。そうそう、昔から大学の先生をやってほしいと言われていて、断ってたんだけれど、4月から1年間だけ、武蔵美の彫刻科をやることにしました。みんなへの感謝の気持ちを込めて。僕は絵を勉強した人間なので変な授業になると思うけど、メインは絵画っていう逃げ道があると思うとやれるかと思います。でも、A to Zは逃げ道がない。さっき豊嶋君が映像の中で「命がけで」って言ったけれど、僕はそこまで言わなくてよかった(笑)でも内心は、命がけで。
 A to Zが上手くいったら、あとは家財道具一式全部うっぱらって……あ、じつはこないだ、あまりgrafにお世話になってるなと思って、grafの家具を買ったんだった(笑)。でも、それぐらいの意気込みで、がんばります!

fin.
[PR]
by AtoZ_reporter | 2006-03-13 13:57 | ☆A to Z cafe情報
A to Z cafeオープン初日[詳細]
2006年2月5日、ついにA to Z cafeが南青山にオープンしました!
前回の速報画像に続きまして、今回はオープン初日の様子を文字にてお届けいたします。
青山通りから一本わき道に入った静かで細い路地の奥に、equboビルはありました。

まだビニールシートでカバーされたままのエレベータで5階にあがると、明るく広々とした店内が目の前に広がります。
しかし!店内に足を踏み入れる前にふと頭の上を見ると、八角形の枠に色とりどりの電球が灯された、小屋マニアなら思わずニヤリな装飾が目に入ります。
奈良+grafは相変わらずやることが細かいなー。

f0041819_1825870.jpg

窓際は自然光と風の入るとても気持ちのよい場所


スタッフに案内されてフロアに足を踏み入れると、とっさに目に飛び込んで来るのは、中央に建てられている廃材でできた小屋。
そこは奈良さんの作業部屋(通称"Drawing Room")になっており、ガラス窓越しに中を覗くとドローイングが部屋のあちこちに置かれ、また小物や吸い殻が山盛りの灰皿などがあり、まるで「いま、ちょっと留守にしています」という状態のよう。(この部屋、個人的にはCBGBのマットがぁぁぁ〜〜〜!!)
Drawing Roomとしては初めての四方を壁で囲んだ構造に、"部屋"としてのリアリティを感じます。
小屋はスペースにあわせていろいろと進化と変化を見せてきましたが、ロンドンに続きまた新たなバージョンが!
その周囲には、ウッドデッキが設けられ、さまざまな形の古びたちび椅子と古びたちび机の客席があります。

さらに、このDrawing Roomとウッドデッキを囲むように、360度ぐるりと客席が設けられ、どの位置からもDrawing Roomを眺めながら飲食することができるようになっていました。
Drawing Roomの裏側にまわると、屋根の上に看板が取り付けられているのも発見。

f0041819_1813379.jpg

Triplets Sisters?カフェのマスコットガールズたち


広い店内、いろんな発見があり思わずうろうろしながらたのしんでしまいます。(そういうお客さん多し!)
この日は11時半のオープンからすでに、情報早耳のお客様が何組もいらしていて、奈良さんのオリジナルドローイングがほどこされたテーブルや窓際の明るいテーブルなどめいめいが好きな座席でランチを楽しんでいるようでした。

店内の奥にはもうひとつ小屋があり、A to Zのサインの掲げられたアーチ型の入口をくぐるとそこにはソファの客席もあります。
そこはかとなくS部屋を思い出すこの部屋にある白い棚の中には、奈良さんの私物なのでしょうか、さまざまな小物たちがきれいに並べられていました。
この小屋の脇にある細い通路を入ると、1m四方ほどの小さなスペースの壁に人形の詰まったアルファベットのSMLを模ったアクリルケースが縦に(!)展示されています。
店内の別の壁にも、人形の詰まったピースマーク型のアクリルボックスが展示されていました。
これはいずれもS.M.L.展(2003年/graf media gm)で展示されたものですので、S.M.L.展に参加されたかたは、ぜひご自身の人形を探してみてください。
けれども、なぜかSMLには「.」がありませんでした・・・ドットはいったいどこへ?

f0041819_1872345.jpg

描き下ろしドローイングつきのテーブルは数台しかありませんのでお見逃しなきよう


メニューは奈良さんのオリジナルドローイングがプリントされた、見開きB3サイズの2ツ折りペーパー。
お品書きだけでなく、A to Z journalというタイトルでA to Zのインフォメーションや、奈良+grafが関わってきた展覧会や手がけてきた小屋の数々も細かく紹介されています。
このメニューはテイクフリーなので、使用後は自由に持ち帰ることもできます。

ランチタイムは11:30〜16:00で、魚料理の定食と肉料理の定食が日替わりで1000円、そして丼物が日替わりで800円というリーズナブルなお値段。
この日のランチメニューは、魚料理が鮭の西京焼き、肉料理が鶏もも肉の柚子胡椒焼き、丼物が味噌煮込みハンバーグでしたが、どれもボリュームがあり男性でもきっとお腹いっぱいになると思います。
その他のお料理、お飲み物、デザートともに種類が豊富でとても充実しているので、インスタレーションに負けずカフェとして充分に満足できるお店です。

f0041819_1841436.jpg

こちらが肉料理のランチ、生野菜もたっぷり添えられています


で!grafの手がけたお店となると、トイレも気になってしまったり。
オープン間もないトイレに潜入してみると、中はまさにgrafの仕事!!という感じの、木の温かみを持ちながら機能的かつシンプルな造り、そしてとても清潔でした。
厨房の手前にはバーカウンターがあるのですが、ここのカウンターテーブルがガラス張りのウインドウになっていて、Hで連載されていたドローイングエッセイ『ちいさな星通信』の生原稿が展示されています。
連載当時を知る人にとっては思わず鼻血ブー!!!なデッドゾーンですので、くれぐれもご注意を・・・。

f0041819_185825.jpg

カウンターは上級者向けでしょうか・・・


equboビルの向かいには、道路を覆うほど大きな桜の木があります。
この通りに詳しいかたのお話しでは、春の満開時期にはとてもきれいな桜の花が見られるのだそうです。
5階から眺める桜もきっときれいですよねー。

ひとりになりたいときには、カウンター席へ。
お友達とのんびり過ごしたいときには、奥のソファ席へ。
つかれて気分が晴れないときには、窓際の席へ。
運がよければ、ドローイングテーブルの席へ。

どんな気分のときでもどんな用途でも、居心地がよくてついつい長居してしまう、A to Z cafeはそんな場所になりそうな予感です。(文/画像=市橋なお子)
[PR]
by atoz_reporter | 2006-02-06 00:00 | ☆A to Z cafe情報
A to Z cafeオープン初日[速報]
2006年2月5日(日)、A to Z cafeが南青山にオープンいたしました。
今回は、オープン初日の様子を速報として画像で公開いたします。
詳細のレポートは後ほどお届けいたしますので、いましばらくお待ちください。

f0041819_173418.jpg

A to Z cafeは青山通りからちょっと入った細い路地にある、equboビルの5階で営業しています。

f0041819_1103494.jpg

5階でエレベータを降りると、八角形の枠に据え付けられた色とりどりの電球が…。

f0041819_182711.jpg

しかし、店内に目を向けるとフロア中央には小屋が出現していて思わず目を奪われます。

f0041819_1104895.jpg
そして、レジ前の棚にはカフェメニュー兼A to Z journalがどっさり積まれているではありませんか。

f0041819_193966.jpg

このメニューを開くと、バラエティ豊かなお料理と奈良さんのオリジナルドローイングが!

f0041819_171559.jpg

早耳のお客様は、すでに開店時間からご入店されています。

f0041819_164345.jpg

ここは窓から外の光が入る、とても気持ちの良い空間です。

f0041819_18423.jpg

中央の小屋を覗いてみると、どうやらそこは奈良さんのDrawing Roomのようです。(CBGBのマットが!)

f0041819_181259.jpg

ところが、店内の奥にもA to Zのサインが掲げられたもうひとつの小屋が…。

f0041819_1202564.jpg

アーチ型の入り口をくぐってみると、この中も客席になっていました。

f0041819_192596.jpg

そしてなんと!!テーブルには奈良さんのオリジナルドローイングが施されています!!

f0041819_19895.jpg

日替わりのランチメニューは、黒板でおしらせ。

f0041819_195542.jpg

カウンター席のテーブルには、ちいさな星通信の生原稿も展示されています。

f0041819_1101669.jpg

店内の奥深くには、人形の詰まったアクリルボックスSMLも展示されていますので、ぜひ探してみてください。

A to Z cafeでは、奈良美智+graf会心の内装とベテランスタッフが、訪れる人をあたたかく迎えてくれます。気軽にお立ち寄りを。 (画像/コメント=市橋なお子)

【A to Z cafe DATA】
東京都港区南青山5-8-3 equboビル5F
TEL:03-5464-0281
平日11:30-23:30/休・祝前日11:30-28:00
地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅
B1出口を出て、渋谷方面に向かう道の最初の曲がり角を左に曲がり、直進300m歩く
[PR]
by atoz_reporter | 2006-02-05 23:57 | ☆A to Z cafe情報




Copyright 2006 Yoshitomo Nara + graf All rights reserved.
掲載された記事・写真の無断複写・転載はご遠慮ください。