「束の間美術館ソイサバーイ」展報告1
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展覧会プレートはジョナサン・バーンブルックデザイン!


文化遊牧民の澤文也さんがキュレーター

タイのバンコクで、2月11日〜17日までの一週間開催されるグループ展「束の間美術館ソイサバーイ」。奈良美智+grafが参加したこの展覧会は、澤文也さんとgrafの豊嶋秀樹さんの共同キュレーションで実現しました。
澤さんは、大阪にいたかと思えば、次はロンドン、そして台北、インドetc.と、世界各地を旅して回る、神出鬼没の不思議な方です。肩書きは「記録人」とよくされていますが、様々な企画を手がけるほかに、執筆、翻訳、写真家等々、実に多彩な顔をお持ちで、なによりその交友関係の広さは驚くばかり。新しくて面白いことをしている人達を誰よりも早くキャッチし、口コミや展覧会や記事を通じて紹介してくださいます。
そんな澤さんは、じつは奈良さんとgrafとを最初に引き合わせたキイ・パーソンでもあります。2003年にgraf media gmで開催されたグループ展「my room somehow somewhere」に奈良さんが参加したのが事の発端。同展は、気の合う仲間の活動を自室でくつろぐようにして紹介したアットホームな企画で、そのコンセプト自体が、自分達のhomeにこだわる「A to Z」展のスピリットと共鳴しています。そのあたりの経緯は、ソイサバーイ展HPにあるご挨拶文に詳しいです。

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澤文也さんと奈良美智さん。じつはトラックの荷台で風に吹かれています。


さて、澤さん今イチオシのタイのアートシーンを紹介する展覧会は、2004年にやはりgraf media gmで「8月のタイ: welcome to soi sabai」という名で開催されました。これがさらに熟成し、日本や世界各国からのアーティストも多数参加して、タイ本国で実現したのが、今回の「束の間美術館ソイサバーイ」です。4会場を使い、29組のアーティストが参加。ソイサバーイとは、「気持ちのいい路地」という意味だそうです。
バンコクにはどんなサイサバーイが待っているのでしょうか?

メイン会場シラパコーン大学ギャラリーでオープニング!

奈良美智+grafの建てた小屋の詳細については、別のリポートをご覧いただくとして、ここでは展覧会の全体をざっくりと報告していきます。

まずは、2月9日の夕方6時から開催された展覧会オープニング。日中は30度を超すバンコクですが、夕方に日が陰ると少しだけ過ごしやすくなります。王宮前広場に隣接したシラパコーン大学のギャラリーへ向かうと、プーケットから運ばれてきた奈良さんの犬「Your Dog in Phuket」を囲み、式典が始まっていました。

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出品作家たちがご挨拶。中央のピンクのTシャツの人が豊嶋さん。


座席で目が留まったのは、手作りの犬を大事そうに抱えた小学生の姿。実は彼らは、展覧会の一環として行われたワークショップに参加した地元の子供達で、学校帰りの時間を使って、奈良さんの犬の絵を見ながら彫刻をつくりました。そして、それぞれの犬の名だけを聞いて、建築学部の学生が廃材で犬小屋を作成。オープンの日にお互いの初披露となったそうです。なんだか心温まるサプライズ・ストーリー!

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花柄制服シャツの子供達は自作の犬を手に。

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彼の犬にはこんな家が待っていました!

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自分の家をもった子犬達。どれもかわいい!


シラパコーン大学はイタリア人彫刻家のシルパが創設した美術大学で、大学の校歌は小節の利いた「サンタ・ルチア」(!)なんだそうです。
オープニングの夜はとにかくたくさんの学生や来場者で大にぎわいでした。
展示に使われたギャラリーは大部屋二室と小部屋二室からなる立派なスペースで、奈良+grafの小屋は右手の奥まった一室を使用。サイズは小ぶりながら、これまでの技の粋とタイの息吹が込められた力作でした。

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日本でも人気のウィスット・ポンニミットさんはエントランスの壁に来場者の似顔絵をライブ・ドローイング。

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子供達に大人気だったAamu Song(Anteeksi)さんの着られるアート。祭事用と日常用と二種類。

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犬は展覧会の隠しテーマ。違う犬種になれる犬用着ぐるみに爆笑。Peng Hung-Chihさん作。

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ポール・デイヴィスさんのドローイング・インスタレーション。

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思わず笑っちゃう、梅佳代さんの写真シリーズ。

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グッピーの水槽やジオラマでコンロを改造。映像と組み合わせた作品。


このほか、米田知子、Mai Hofstad Gunnes、映像ルームではコーネリアス+辻川幸一郎といった皆さんが作品を発表。世界最速のアート展はなんだかユーモラスで身近で、居心地がよくて、いつまでも会場にとどまりたくなりました。(2に続く
(文・写真=宮村周子)

*「束の間美術館ソイサバーイ」展のHPはこちら
>>報告記事2へ
>>小屋倶楽部のバンコク記事へ
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by AtoZ_reporter | 2006-02-16 14:35 | ★各地の展覧会リポート


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