2/25、AtoZ公式記者発表リポート
記:2006年2月25日(土)16:00〜17:00 @A to Z cafe 東京・表参道

 都内では初めて開かれた公式記者発表会。会場はA to Z cafe。A to Z Projectを発信するのにこれほどぴったりの場所は他にない。奈良+grafの創ってきたもの、目指している世界がそこにあるのだから。

 A to Z cafeは、とあるトークの席で奈良と豊嶋が「東京にカフェのようなかたちで小屋ができたらいいなあ」と話していたのを、オーナーのrav co., ltdが聞き、実現に至ったという。中央には小屋が建てられ、中に奈良のドローイング部屋が。タイから戻ってきたばかりの新作も展示されている。椅子やテーブルは中古品でさまざまなものを集めてきたという。てるてる坊主が下げられていたり、部屋全体がフレンドリーな雰囲気に包まれている。

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記者発表には大勢の関係者が来場。


 メジャーな全国紙の記者を含め、40名近いプレス関係者を迎えて発表会は始まった。
まず実行委員会の大川会長のあいさつとプロジェクトの説明。

「展覧会というよりプロジェクトであり、プロセスが大事」という言葉が印象的だ。作品を一定期間展示して終わり、というのではない。場を作るところから始まり、大勢の人が関わって、アーティストたちと一緒に、A to Zという街並みを作るという、従来の「展覧会」の概念からはみ出したプロジェクトであることがよくわかる。

 2003年12月から始まった奈良美智とgrafのコラボレーションがこの7月29日に結実する。その舞台を我々みんなで作っているのだという自負と、静かな高揚感が伝わってきた。
 ただ、出資金はどのくらい集まっているのか?との質問に、300万円という答えだったのが、資金集めの出足が鈍いようで気になった。

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A to Z企画について語る広報担当の原久子さん。その左が大川会長と小杉副委員長。


 続いて広報担当の原さんから、A to Z cafeのメニューを兼ねたA to Z journal vol.1が紹介される。世界地図の中にマークされた、A to Z Projectの足跡を見ると、そうか、このプロジェクトは旅でもあるんだ、と思う。

 次に東北新社制作のドキュメントDVDテスト版が流される。
 東北新社はA to Z Projectをずっと追いかけている。映画「NARA」として今年秋から上映される予定だという(先行上映は青森県立美術館にて)。アーティストのドキュメント映画は数多くあるが、単にアーティストの創作というのではないA to Zがどのように記録され、映画化されるのか非常に楽しみである。
 さて今回上映されたテスト版では奈良とgrafの豊嶋が熱い思いを語っている。
奈良「自分を見失わないように」
豊嶋「命かけてる」
 彼らの言葉に、いやが上にも高まる期待。同じ吉井酒造煉瓦倉庫で開催された奈良の展覧会<I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.>(2002年)と<From the Depth of My Drawer>(2005年)の様子もフィーチャーされている。弘前にふたたび、そして新たに結集する同志たちがこれから迎える日々に、思いを馳せる。

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熱く語る奈良(右)と豊嶋両氏。


 そして主役の奈良、grafの豊嶋にマイクが渡される。
 まず、奈良とgrafの出会いからスタートしたプロジェクトの経緯、そして構想について(具体的なことはこれから決まっていくようだが)、2人それぞれの視点から語られた。(*2人の発言部分についてはひとつ前のエントリでの再録をご覧ください。)

 奈良はスライドショウのように、画像をいろいろ見せてくれた。中には7月13日に開館する青森県立美術館の常設展示作品「あおもり犬」(高さ9メートル弱)もあった。

 短い時間の中、簡潔だが、飾らない言葉で真摯に語るふたりを見ていると、A to Zというプロジェクトが始まったのは必然だったように思えてきた。いわば学園祭のノリで、みんなでいい汗かこうという青春物語。実際には三十代、四十代の彼らが学園祭?青春物語?と思う人もいるかもしれない。でもそれをあえて「命がけで」やるからこそ、大勢の人たちの心を動かすことができるのではないだろうか。
 アーティストたちの「夢」から始まったプロジェクトが、みんなの「夢」になっていく。この記者発表会もそのプロセスのひとつ。「完成図がイメージしづらいからこそ僕らも楽しみ」という言葉に、このプロジェクトが前例のないものだということを実感する。それはプレス関係者たちにも、じゅうぶんに伝わったと思う。

 記者発表会終了後は、奈良と豊嶋がcafeの中の小屋の前と中でポーズをとりフォトセッション。

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ふたりは小屋の中です。


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カフェの小屋もどんどん展示が変わります。タイ小屋からやってきた大作も床に設置。


 そして18時からはA to Z cafeのオープニングパーティーが始まった。
どんどん集まってくる人、人、人…。21時くらいから、奈良DJによるスライドショウが始まる。各地のA to Z Projectオープニングで披露されてきたスライドショウだが、少しバージョンアップ(?)されている。最新のプロジェクト、タイでの展覧会の様子も映されて興味深い。夜が更けるごとにヒートアップし、奈良によるDJも夜明け近くまで続いたという。
 春の訪れとともに、A to Z集大成に向けて、熱い日々が始まった。
(文=児島やよい)

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続くパーティに詰めかけたお客様方。すごい数!

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タイ、ロンドンと連戦で小屋づくりに励んできた制作チームの皆さん。左からDr.、コニタン、青やんの三氏。

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アーティストの福井篤さん(左)と川島秀明さんもご来場。

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A to Zにも参加する写真家、川内倫子さん。

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奈良さんとはコラボレーション・ペインティングもしたアーティストの杉戸洋さんが駆けつけました。

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ファンの方がカフェのためにAからZまでのパッチワーク・クッションを手作りしてくださいました!右が作者の方です。

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奈良Tを着た小さなギャルズもご来場。
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ノリノリの奈良VJ&DJで、会場は大盛り上がりでした!
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表参道ヒルズで発売中の奈良design「グミガール」のパッケージをかぶったご機嫌なファンの方を発見(笑)。
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by AtoZ_reporter | 2006-03-13 14:38 | ☆A to Z cafe情報


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